灯争大戦後のモダンマーフォークについて
オクドクは、同じ悪忌の呪いの言葉と、同じ悪臭の材料と、同じ下品なしぐさと、あらゆる事柄をやってみた。しかし、誰一人死ぬものはいなかった。
〜押しつぶし〜
マーフォークは爆発域で死にまくりです
灯争大戦がリリースされたことにより、マーフォークが得るものもありましたが、向かい風となる要素もありました
その中でも大きなものが「爆発域」と「大いなる創造者、カーン」です
今回はその2枚がマーフォークに与えた影響と、対抗策について見ていきたいと思います
・爆発域
爆薬系が土地になりました
これまでも爆薬系はマーフォークへの対抗策としてサイドボードから頻繁に投入、主にX=2で使用されるカードでした
この爆発域をマーフォーク視点で見た際、アーティファクトの爆薬と比較して異なる特徴が大きく3点あります
1.メインから投入される
コントロールにとっては土地が万能パーマネント除去を兼ねてくれるのは願ったり叶ったりです
これまでサイドからの投入対策していたのが通用しなくなります
2.カウンターの調整が容易である
サイドから投入されることが多かった、仕組まれた爆薬等は一度手札からキャストされれば増殖等されない限り、カウンター数は固定でした
しかし、爆発域はマナを注ぎ込むことでカウンター数を増やせるため、乗っているカウンター数以外のパーマネントを展開しても合わせに来られます
3.土地である
スペルでなくなったことにより、カウンターができなくなりました
また、土地サーチで持ってきたり、墓地の土地再利用スペルで使い回されます
しかし、海の要求、広がりゆく海で無力化できるようになったことは数少ない利点かもしれません
ただ、トロンなど元々潰したい土地が多いデッキ相手では、的を絞りにくくなってしまいました
・大いなる創造者、カーン
ただただ、-2能力でサイドから罠橋、爆薬持って来られるのが辛いの一言につきます
前述の爆発域のせいでカウンターの有用性が下がるにも関わらず、カーンをカウンターしないとほぼ積みのカードを引っ張ってこられます
そんな2枚に対抗でき、メインから採用されうるカードがないか検討していて目についたのが、「押しつぶし」です。
爆発域に対しては、相手は3マナと土地-1、こちらは2マナのみでハンドも減らず、アドバンテージを失っていません
また、カーンに対してはサーチを1度でも阻害できれば、忠誠度3は次のターンでほぼ落とせます
ついでではありますが、トップメタのトロンのサーチ、忘却石など起動型能力を阻害できるため、優位性の向上が見込めました
一般的なモダンのデッキもフェッチランドを採用しているため、メインから採用しても臭ることの少ない良カードでした
しかし、環境同トップメタの人間に対してはバイアルの起動や地平線の梢のドローくらいにしか当てどころがなく、本来マーフォーク相手に腐りやすい帆蛸のハンデスのいい的でした
また、イゼフェニに対しても本当にフェッチくらいしか当てどころがなく、メインから大きく有用かと言うと疑問の余地がありました
そんな問題を解決できる、更なる丸さを持っているのが「敏捷な妨害術師」でした
使用用途は主にサイクリングによる擬似カウンター扱いです
押しつぶしに比べると1マナ重くなりましたが、爆発域やカーンの起動には間に合うマナコスト
そして人間に対しては帆蛸のハンデスに引っかからず、現在マーフォークが一番辛い拘留代理人のETB誘発型能力を打ち消すことが可能なため、ETBが多い対人間への回答も兼ねています
フェニックスに対してはフェニックスの墓地から戦場への復帰誘発型能力、氷の中の存在が変身に伴う変異誘発型能力と、ペテン師に大きく頼っていたウェイト分散になります
環境全般的な部分では
フェッチランド等の起動型能力も引き続き大きなアドバンテージ差をつけて打ち消します
また、サイクリングで打ち消すため、マーフォーク相手に腐りやすいカウンターの的にもなりません
多くの青デッキに採用されている瞬唱のETB誘発能力も打ち消せます
1,2色デッキに多く採用されている廃墟の地などの土地破壊に合わせられれば、変わり谷を守りつつ土地とハンドのアドバンテージ差をつけることが可能です
最悪でも3/3/1飛行瞬足とクリーチャーとして最低限のスペックを備えており、バイアルの現事実的なカウンター数で出せるマナコストです
まだ試用中ではありますが、マーフォークの丸さを維持できる非常に有用なスペル(ほぼクリーチャーではない)です
皆さまも新環境のお供に、敏捷な妨害術師はいかがでしょうか