マーフォークで島渡り

マーフォーク考察録 思ったことをつらつらと

灯争対戦で可能性を感じるカード (モダンマーフォーク)

「今日の雨はどこかおかしいな。」


――ブリキ通りの修繕士、ジャノク

 

〜可能性の揺らぎ〜

 

 

 

今週末は灯争対戦プレリ、来週はついに発売ですね

例の如くフルスポ眺めてて、モダン(青単)マーフォークに少しでも可能性を感じたカードについて見ていきたいと思います

 

 


●静かなる潜水艇

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今期No1期待枠

ダメージが通れば1ドローと分かりやすいアド源
アーティファクトにも関わらず信心貢献、タッサ様と波使い歓喜の一枚

回避能力がないのは痛いが、信心と相性のいいタッサさまがアンブロ付与できるため地味にシナジーがある

搭乗前はノンクリーチャーのため、除去耐性あり
コプターに比べ搭乗2になっているが、現状のマーフォークは呪い捕らえより水底の生術師を優先するため、採用クリーチャーはほぼパワー2以上で無問題

 

●大いなる創造者、カーン

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上の潜水艇とセットで活かせないか枠
潜水艇独自でクリーチャー化し、アドバンテージを稼ぎ出せる
また、4マナのため間に合うか少々怪しいが、忘却石、バリスタ、各種爆薬等の致命的なアーティファクトを止めれる
サイドにチャリスや呪文滑りを採用している場合は相手を見てから持ってこれるのもGood
しかし本当に恐ろしいのは敵に回った時なのは間違いない(薬瓶停止、罠橋サーチ)

 

●ラゾテプの板金

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自分および自クリーチャー防衛呪文
可能性を感じる点としては「動員1」
単純にゾンビ軍団を出してもいいが、変わり谷がいると変わり谷にも+1カウンターを置ける
カードの効果も変わり谷も対コントロールに役立つので環境にコントロールが増えれば可能性あり

 

●各種PW(アショク、カズミナ、ドビン、ナーセット等)
どれも環境によっては採用の可能性あり

 

 

 

正直マーフォークが得るものより、他のデッキの方が得るものが多いかと思います

ただPWの常在型能力はマーフォークに大きく刺さるものは少ないため、引き続き環境やチューニングで戦い抜けると信じています

また、カウンター利用が多い環境のため、過去のマーフォークのカードを見直して見ても面白いシナジーが発見できるかもしれません

2019/4/20 MF横浜 モダン 振り返り

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「地に住まいし者に知らしめよ、海岸はもはや我らの世界の境ではないと。帝国の新時代の幕開けだ。」

 

〜真珠三叉矛の達人〜

 

 

ツイッターでマーフォーク会の存在を知らしめることで、多くの方々にマーフォークの繋がりの良さが伝わったと同時に、他のアーキタイプにとっても活性化の礎になったのではないかと思います

会をご企画いただいた、なうちさんを始め、皆さま本当にありがとうございました

 

 

表題のMF横浜に参加してきました

大阪の地で参加できずに、結果報告楽しみにしていた友人には申し訳ない戦績でした

上手くいかなかった時こそ振り返りが大切だと思いますので、(振り返りたくないですが)見ていきたいと思います

本当に自分への戒めを込めたチラシ裏なので興味のない方はソッとブラウザ閉じて下さい

 

 

●今回の参加デッキ

 

今回のMFは以下の画像のデッキで参加しました

 

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普段の構築から変更、意識したところとしては、

・メイン

グリクシスシャドウが増えていると感じたため、有用な潮流の先駆け2→3

海の神タッサが環境から減っているパス以外でほぼ除去されず、攻めにも守りにも強いため1枚採用

フェニックス、デスシャドウには呪い捕らえが有用なため、4枚維持で水底の生術師を4→2に減

 

・サイドボード

環境上位のフェニックス、グリクシスシャドウ、青白系コントロールの対策でチャリス2を新規採用

ドレッジ減、カンパニーも少数のため、遺産3→2、墓掘りの檻1→0

クリーチャーが並ぶコントロール(マルパイ)がほぼいなくなったため、否認2→統一された意思2に変更

 

●戦績

勝ち(+1bye)

バンスピ

赤単プリズン

トリココン

 

負け

トリココン

デスシャドウ

赤白プリズン

 

●反省点

細かいプレイングは置いておいて、大きく4つの要因があったと思います

 

1.練習不足

普段使っている構築から、前日の晩に上記の変更を行いました

本戦ではチャリスなど有用な試合もあったのですが、普段使い慣れていないために破られるタイミングでのケア、及びその後のゲームメイクが全くできていませんでした

また、サイドインアウトの試運転なしで挑んでしまったため、サイド変更でデッキの形が歪んだり失敗が付きまといました

練習したこと以外ができない不器用な自分が、練習できないタイミングで大きく変更を加えることは、(当たり前ですが)良くないことに気付けていませんでした

 

2.根本的なデッキパワー、丸さの減少

上記のデッキ内容変更の意図の通り、環境上位(特にフェニックスとシャドウ)を意識した構築に寄せすぎました

特に今のマーフォークの1マナ域のカードパワーの期待値から見ると、呪い捕らえに比べ、生術師の方が活躍できる幅が広く、デッキそのもののパワー期待値が大きく下がっていました

 

3.大会環境の想定ミス

モダンMF初参加ということもあったのですが、本当にメタ分布のデッキと当たりません

少なくとも2,3byeがないと想定した環境からスタートを切ることができない、これはPPTQ及びRPTQ等と大きく違う点だと気付かされました

この大会はお祭り的要素を多く含んでおり、様々な理由で様々なデッキを持ち込むにも関わらず、2で記載のデッキパワーを落としていた…

この戦績は当たり前の流れでした

 

また、2日目進出デッキと比べると、メロウ4枚採用やカウンターの枚数など、元々の趣向もありかなり脳筋仕様になっています

海の要求やカウンターを取り入れることで、よりトリッキーな立ち回りが今の環境では求められているのかもしれません

 

4.客観的意見、研究不足

普段は大学時代からの友人と調整、回しているのですが、それぞれが使うのがマーフォーク、デスシャドウ、バンスピとバラけており

デスシャドウとバンスピから見たマーフォークへの意見しか得られませんでした

(恐らく2人の方はマーフォークからの意見はどうでも良かったでしょうが笑)

 

マーフォークはtiar1ではないため、プロの使用や考察がなく、使用者が回答を見つけていくことが必要です

それがマーフォークの弱みであり、同時に面白いところでもあるのですが…

 

私も自分なりに試合後に相手の方から意見をいただくよう意識しておりましたが、マーフォーク使いの中での意見交換をより多くできていれば、一人で検討する数倍の試行回数をこなせ、より精度の高いデッキ調整ができたと思います

 

 

 

実際、次の日のMCQでは常用の構成に戻すことで、

バーン、緑トロン、青トロン

に連勝し、普段の練習が一番大きく影響することを感じました

(その後先手ロイヤルストレートトロン、ダブ・トリマリ等で3連敗しましたが…)

 

 

当面モダンで目標となる大きな大会はありませんが、今回のことを肝に命じて引き続きマーフォークの研鑽に励みたいと思います

モダンマーフォークにおける呪文滑り

「進歩のためには歯と爪ばかりが必要でないことをヴォリンクレックスに見せてやろう。」

 

――― 統合の実行者、マルカトール

 

〜呪文滑り〜

 

 

マーフォークも歯と爪(攻撃力)だけではなかなか進歩(勝利)することができません

今回はマーフォークの勝利の盾となるナイスサイドボード、呪文滑りについて見ていきたいと思います

 

正直筆者も昔試した際、人間やスピリットが流行った時期であまり良い感触を得れておりませんでした

しかし、現在の環境デッキ(のサイドボード含む)から見た際に大きく活躍できるクリーチャーとなっております

今回はそんな呪文滑りを

1.マーフォークにおける有用性

2.環境における投入先各デッキと役割

から見ていきたいと思います

 

まずはいつもの通り、画像にて能力をご確認ください

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2/0/4。U orΦにて呪文か能力の対象を呪文滑りに変更する

「防衛を持っていない」

このサイズと能力が素晴らしい働きをしてくれます

 

1.マーフォークにおける有用性

マーフォークは対戦相手によってキーとなるカードが変わりますが、全てに共通しているのがロードです

ロード以外の多くのクリーチャーは場に出た際に仕事の大半を終えます

しかし、ロードだけは場に残り続けることで効果を発揮するため、ロードを如何に守るかが大切です

その際に呪文滑りがいればロードを守り、勝利への道が開けます

 

また、マーフォークは元々銀エラの達人、広がりゆく海(土地破壊同義時)、波使いの3枚がハンドおよびパーマネント数のアドバンテージ(以下アド)を稼ぐため、アド差をつけて勝つデッキには比較的強いです

しかし、サイド後は逆に相手にそういったアドを取られやすいカード(複数除去)を多く入れられてしまい、そのまま押し切られることが多々あります

そういった相手のサイド後に投入されるカードへの対策となるのが呪文滑りです

相手のサイドから入ってくる複数除去および3点以下の除去を全て無効にすることで、サイド後もパワーバランスの維持に貢献します

 

また、マーフォークは霊気の薬瓶を採用、かつそのカウンターを(多くの場合)2で維持します

見えている呪文滑りに比べて、強襲する呪文滑りは相手の戦略を瓦解させる力があります

(詳しくは後述の対デッキにて記載します)

 

さらにオマケの部分にもなるのですが、能力起動がUorΦという点も非常に噛み合っております

マーフォークはUが潤沢なので、余ったUマナで能力を起動でき、元々青単マーフォークはフェッチ、ショックランドを採用していないため、ライフにも余裕があります

 

元々相性が悪いことが多い、後述のコンボデッキにも大きく刺さるため、根本的な相性改善にも貢献します

 

 

 

2.環境における投入先各デッキと役割

 

・UBフェニックス

稲妻、腹わた撃ち、イゼットチャームの無力化

サイド後投入されうる神々の怒り、バイアルから出した時は相手のサイドから投入される削剥(3点モード)への対抗となる

地味にホラーなので氷の中の存在が裏返った際もバウンスされません

 

・ドレッジ

0/4のサイズを活かし縫合体をブロック

燃焼に対して呪文滑りが対象に含まれていない場合、ロード対象を中心とした燃焼による盤面崩壊を防ぎます

ただ見えていると効果も薄いため、やはりバイアルと組み合わせたいところです(それでもケアされると無理ですが…)

また墓掘りの檻など、相手にとって致命的な対策カードを守ることが可能です

 

・Gトロン

歩行バリスタ、サイド後投入の次元の歪曲に有用です

また、ウギンで吹き飛ばされません(だが生き残ったところでほぼ勝てない)

 

・グリクシスシャドウ

メイン、サイドに散っている稲妻、ラヴァマンサー、ティムールの激闘、削剥、神々の憤怒、集団的蛮行、コラコマ、ラスアナ、と対象に困ることがありません

 

・BG系(特にジャンド)

主に集団的蛮行、ラスアナ狙いだが、他の採用サイドによっては他のカード優先

ジャンドだと稲妻、コラコマとかなり有用となる場面が増える

 

・鱗親和

正直今回はコレを書きたかっただけの記事

マーフォークが俄然苦手とする鱗親和への回答となります

バリスタの玉集めはもちろん、実は「接合」は「アーティファクトクリーチャー」を対象に取るので、相手の接合を全てコイツに滑らせれます

もちろん見えていればそのことを知っている相手には通じませんが、霊気の薬瓶という急襲を仕掛けれるのがマーフォークの強み

大概の対戦相手は電結の荒廃者でカウンターを集め、フィニッシュのタイミングでバリスタか蛾にカウンターを移します

そのスタックで滑らせることができれば、相手の盤面は更地、10/10を超える呪文滑りの完成です

ここで防衛を持っていないことが合わせて活きてくるのです

 

・バーン

1度滑らせばほぼ相手のリソースが足りなくなるので勝利がぐっと近付きます

 

・各種コンボ(ヴァラ、アドグレイス 、ストーム)

相手のフィニッシュで滑らせれれば、相手の戦略を瓦解させ、リソース次第でそのまま勝利できます

 

・感染、呪禁オーラ

場に出るだけで相手のキープハンド次第ではそのまま勝てます

ここでも防衛を持っていないのがエライです

 

 

他にも使える相手、盤面は多いですが、取り急ぎ主だったものを記載させていただきました

 

環境の多くのデッキをカバーすることができ、かつ一部のデッキには致命的なキーカードとなる呪文滑り

皆様のマーフォークのサイドボードにもいかがでしょうか

 

 

 

 

 

余談:私はマーフォークデッキにマーフォーク以外入れたくない病気持ちなのですが、コイツは置物っぽいので何故か許せてしまってます

 

 

 

※19/04/11 対ドレッジの燃焼についてご指摘、アドバイスいただいたので加筆修正いたしました

モダンマーフォークの環境での立ち位置①

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勝つつもりならプランを錬れ。負けるつもりなら覚悟を決めろ。

 

〜ゲームプラン〜

 

 

このフレーバーテキストの「覚悟」に共感を覚えます

 

フレーバーテキストの「負けるなら覚悟を決めろ」は諦めろという意味だけではなく、戦略的敗北の一部だと捉えています

マジックというゲームはどうしても相性差があります

そんな相性差を変えるのがサイドボードであり、マジックの面白い点だと感じています

しかし、サイドボードでもどうしても広大な環境を見きれません

私もフレーバーテキストの通り、メタを読んだ勝利の期待値を上げるための「覚悟」を、意識していつも構築を行っております

 

 

今回はそんなメイン、サイドボードに影響を与える2019年3月末時点での環境について、

1.相性と戦略

2.マーフォーク側の有用なカード(3,4枚)

3.対戦相手のキーカード、サイド

の3つの切り口から環境上位順に見ていきたいと思います(ほぼ主観ですのであしからず)

なお、環境メタの参考には魚民(飲み屋ではない)に貼っていただいておりました、直近の競技大会メタを参考にさせていただいております

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なお、タイトルに①と付いているものの、続きがあるかは分かりません(予防線張り

 

 

①イゼットフェニックス(17.1%)

 

1.マーフォークとの相性、戦略

微有利

相手が1,2ターン目フェニックスのブン回りしないパターンの場合、攻めに転じるターンが3,4ターン目、フィニッシュターンが5,6ターン目となる。

この速度がマーフォークとほぼ同様であり、相手の攻めへの転じを挫きながらこちらのクロックを維持することが可能です。

ただ2ターン目フェニックスブン回り、紅蓮術師の昇天が簡易達成されると速度、アドバンテージの土台が変わってくるので押し切られます。

 

2.マーフォーク側の有用なカード

潮流の先駆け:この試合における2大エースカードのうちの1枚。相手が採用しているクリーチャーのうちフェニックス、氷の中の存在が攻めに転じるには諸条件が必要だが、達成後にハンドに返すことができるため、クロックを増やしながら攻めを遅らせることが可能。

マーフォークのペテン師:エースの相方。こちらは氷の中の存在変身によるクリーチャーバウンスの無力化、ドレイクの討ち取りに特に有用。

波使い:バウンス以外の妨害はほぼなし。究極のフィニッシャー。

残響する真実:有用サイド。双頭エースと同理由。紅蓮術師の昇天にも。

コパラ、綺羅:ピン除去が多いデッキのため、能力をフルに活用。確実にアドバンテージを取れるのは綺羅だが、昇天を意識するならコパラを推奨。

大祖始の遺産:墓地対策担当。2色デッキ故にフェッチの一般的枚数は6枚ほど。無駄に土地を追放される回数も少なく、毎ターンの細かい掃除で昇天、プテラマンダーの遅延に大きく貢献。

 

3.対戦相手のサイドボード、キーカード

サイドボード:現状のリストを見る限り、削剥2,憤怒1-2がサイドインされると想定される。サイドアウトは外科的摘出、ドレイク、プテラマンダーから採用数に合わせて。その後での要注意カードとしては

神々の憤怒(1-2枚):現状リストだと1-2枚。ピン除去が多いデッキなので綺羅やコパラで誤魔化すつもりで展開し続けるとふとしたタイミングで流される。カウンターをサイドに取っていれば、フィニッシュのタイミング以外は憤怒を意識したプレイが必要。

氷の中の存在(4枚):ペテン師でバウンス無効、先駆けでバウンスがあるとは言っても、バイアル未設置でまともに3-4体バウンスを受けると辛い。

紅蓮術師の昇天(1-4枚):2ターン目設置から上手く回り始めると次のターンには達成、コピーを開始してくる。そうなったらピン除去2倍なので対応しきれない。

イゼットの魔除け:ほぼカウンターが入っていないデッキの唯一のカウンター。ここぞというところでカウンターモードが飛んでくる可能性あり。相手の土地の寝方次第では相手のターンではなく、こちらのターンでスペルを撃つことを視野に。

 

②ドレッジ(12.5%)

 

1.相性と戦略

不利

マーフォークは割り振り除去、対戦相手に回復要素あり、こちら以上に横並びしてくるデッキが苦手です。

ドレッジはそのすべてを満たしております。

横並びするため、ペテン師や先駆けが有用ではなく、割り振り除去で銀エラのアドバンテージを無視してクリーチャーを3体ほど持っていかれるためです。

以前はロードのサイズアップや波使いでの防衛が間に合ったのですが、這い寄る恐怖が投入されたことにより、それが間に合わなくなりました。

マーフォークの勝ち筋としては、墓地対策で相手のテンポをロスさせている間に以前同様サイズアップや波使い着地を狙う必要があります。

 

2.マーフォーク側の有用なカード

波使い:相手の除去は基本は燃焼のため、プロテクションで除去されません。また、相手も除去が多いデッキではないため、信心を稼ぎやすい傾向にあります。

コパラ&綺羅:デッキの除去は全てピン除去のため、大きく活躍できます

バイアル(とロード):相手のクリーチャー1体1体のサイズは大きくないため、高速でサイズを大きくすれば除去回避、相手の攻めが止まります

墓地対策(私は大祖始の遺産推奨):好みで投入しましょう。私はテンポを取れればいい、サイド後墓地破壊を入れてくることを見越して遺産を愛用しています。遺産の全追放起動タイミングですが、「燃焼が落ちており、ハンド数から場が壊滅される時」「秘蔵の縫合体が誘発するための、他に場に出るクリーチャー誘発時」を基準にしております。燃焼は言うまでもなく、クリーチャーで一番辛いサイズが縫合体だからです。

 

3.対戦相手のサイドボード、キーカード

サイドボード:今の一般的なリストから想定すると、墓地対策を見越して暗殺者の戦利品2枚、クリーチャーデッキということで蛮行,稲妻の斧2-3枚をサイドインしてきます。しかしメインからキーカードは変わらず

燃焼:上記の通り

這い寄る恐怖:上記の通り

 

③Gトロン(6.3%)

1.相性と戦略

五分

マーフォークがトロンに勝てる戦略として、一番大きいのは広がりゆく海です。

相手のトロン土地が揃うのを海で遅らせながら、ライフを5点前後まで削ることができれば、ウギンや忘却石でパーマネントが飛ばされたターンに瞬足持ちを出したり、変わり谷で削りきることが可能です。

 

2.マーフォーク側の有用なカード

儀礼的拒否(その他カウンター全般):トロン達成後の大振りアクションを全てシャットアウト。クロックパーミッションを行えればほぼ勝てる。

広がりゆく海(海の要求):言うまでもなく。トロンに親を殺された人は海の要求も。ドレッジにも微かに刺さる。

変わり谷(各種ミシュラランド):トロンはメインにインスタントでの除去がほぼ入っていないため、変わり谷を除去する手段がほとんどありません。また、忘却石はこちらのターンに起動できますが、土地を飛ばせないため、有効な回答となります。

バイアル:無色パーマネントのためウギンで飛ばされない。変わり谷がいればウギン全追放後にウギンを処理できる確率がハネ上がる。

ペテン師:忘却石、ウギン後のリカバリー。トロン達成後のアクションがワームコイルであればそのまま勝ちも見える。

 

3.対戦相手のキーカード、サイド

サイドボード:一般的なトロンのサイドボードを考えると、スラーグ牙1-3枚、四肢切断および次元の歪曲2-3枚、難題の予見者0-3枚(人によっては非投入)が入ってきます。サイド後は比較的ピン除去が増えるため、こちらもコパラや綺羅の投入が十分に検討できます。

歩行バリスタ:全体除去より辛い除去兼クロック。何よりインスタントで全て処理されるため、誤魔化しが効かない。

忘却石およびウギン:トロン達成が見えているのに展開を続けるとこの2枚で崩壊します。

スラーグ牙:海で妨害を繰り返しても、コイツにたどり着くとズルズル巻き返されます。しかもマーフォーク側にコイツを妨害する手段はほぼなし。儀礼的拒否すら効かない。

 

 

 

マーフォークをよく使用される方には当たり前の事項ばかり並べる形になってしまいましたが…

この3つの時点で環境の36%を占めており、その中でドレッジ以外と渡り合えるマーフォークは環境的に恵まれていると考えています。

MF横浜でマーフォークで参加して良いのか迷っている方のご参加になれば幸いです。

2019/3/22 MF京都 スタン(とメインはサイドイベント)

「人々が何故こんな使えそうなものを捨てるのか。いつも理解に苦しむな。」

ーーーーー屍錬金術士、ルーデヴィック

 

〜その場しのぎのやっかいもの〜

 

 

完成された(プロが完成させた)Tier1でないデッキで勝ちたい場合、試す前に切り捨てず、まずはなんでも試すのが勝利への大きな一歩だと思います

 

 

MF京都行ってきました

関西で開催されるMF(元GP)は家から行けるので楽でした

 

参加目的は

1.本線参加とサイドイベントでPWPを1,300以上にし、横浜で1byeを貰う

2.モダンがフェニックス、ドレッジ(とそれに対抗するコンボ)環境のため、MF横浜でのリストを試合の中で考る

でした

 

ちなみに現在の環境についてはここ最近のMF結果と晴れホープスのBrancoさんの記事が非常に分かりやすく纏めてあるので参考にさせていただきました

https://article.hareruyamtg.com/article/22605/

ついでに出てたレガシーも楽しかったので、自分のメインプレイフォーマット順に振り返りたいと思います

 

 

●モダン(サイドイベント総計):7-1-2

 

勝ち

青黒フラッシュ

ストーム

緑トロン

バーン×2

ナヤ上陸

イゼフェニ

 

引き分け

ID×2 (疲れてたので景品分けてフリプもせず)

 

実質負け

白単プリズン (エクストラターンで引き分けたけど次のターンで死んでたから実質負け)

 

当初予定していたフェニックス、ドレッジとは公式戦ではほとんど当たりませんでしたが、学生時代から一緒にGPに参加しているヘルシェイクやなさんが両方を組んでくれていた嬉しい誤算

空き時間で10戦以上こなすことで大きく経験値を積むことができました

想定していたサイドボードの有用性を確認でき、横浜本線では環境に合わせメインを4枚変更した方がいいのではないかと思いつけたので非常に有益でした

ここでは自分の構築詳細は伏せますが、どうしてもマーフォークでフェニックスドレッジが辛いという方は個別に連絡をいただければ、ヒントになるかは分かりませんがお話させていただきたいと思います

 

ちなみに現在の環境の中で、マーフォークは悪くない立ち位置にいると私は考えています

フェニックス(ドレッジ)に不利な同じ部族デッキであるスピリット、人間が環境から減少しましたが、マーフォークにはそれら種族にはいないペテン師、先駆け、潮縛り、波使いがいます

また、ストーム、アドグレイスとも呪い捕らえのコンボ開始遅延、バイアルの展開キル速度から、五分に戦える構成となっております

さらにマーフォークに優位なカウンターカンパニー、親和もメタ上位に不利なため、数を減らしております

これらの要因から、環境上位と十分に戦えると私は感じています

親和、捻りを踏んだら諦めましょう(自分もそうならないことを祈ってます)

 

 

●レガシー:1-2

 

勝ち

白黒(知識なくてデッキ名分からず)

 

負け

ショーテル

青赤コン(知識以下略)

 

空き時間でサイドイベントのレガシーにも参加

過去にチーム構築で仕方がなしに出た時に比べ、マーフォークそのものに慣れていたこともあり、まともな試合になりました

ただそんな中でも、そもそもの環境理解、対戦相手理解ができておらず適切なプレイング、サイドボードが出来ず負け越し

しかし少しの参加ではありますが、モダン同様に練習することでマーフォークで十分に勝ちを狙える、非常に楽しいフォーマットだと感じたのでこれからはより積極的に参加したいと思います

 

 

●スタン:モダンサイドイベントでPWPの目標達成したから以下略

鎖回しで焼け野原でした、ケアしてもしきれないよコレ

けどスタンでマーフォーク使えただけでお腹いっぱいです

 

 

モダン、レガシー、スタンとフルコースでマーフォークを楽しめた3日間でした

また、多くの方にご挨拶させていただいたり、時にはお越しいただき、mtgと本ブログのモチベーションアップに繋がりました  ありがとうございます

(画僧はみたらしさんにご挨拶させていただいた際にいただいたお名刺です かわいい)

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MF横浜まで1ヶ月を切りましたが、2日目残れるように残りの期間でできる練習を着実におこない、毎日タッサ様への祈りを捧げながら過ごしたいと思います

水底の生術師の再評価 〜モダン〜

「私自身が一生の功績だ。」

 

〜水底の生術師〜

 

 

 

デルバーのフレーバーテキストにも合いそうなことを言っています

 

マーフォークにおける直近の一番の功績はペテン師かもしれませんが、フレーバーテキストに恥じぬ使い勝手の良い1枚です

正直なところ私もリリース前はモダン、レガシーでは呪い捕らえとの競合では厳しいと感じていましたが、そんなことはなかったです

 

よく対戦相手の方からも「バイオマンサー入るんですね」と言われるのですが、水底の生術師(以下生術師)はマーフォークの定番リストを変える1枚でした

 

まずは能力について改めて画像ご確認下さい

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1マナ1/1、順応1、+1カウンターが乗る度ルーティング

こう見ると、どちらかと言うと地味で控えめな性能です

しかし、インクの染みのような順応とそれに伴うルーティングがマーフォークにおいて大きな働きをします

そんな生術師について、採用の有用性、環境との噛み合い、対戦相手の目線でご紹介したいと思います

 

1.採用の有用性

生術師採用のメリットとして、アグロ性の向上、継続戦闘力の向上、目的遂行の安定性向上が上げられます

 

アグロ性の向上

呪い捕らえと比較した際にサイズアップ「できる」ということが非常に大きく働きます

殴る時は1/1でも、バイアルとマナさえあれば3/3まで大きくなりうる…

それだけで3/3までのクリーチャーはほぼブロックしてきません

先手で出した場合、環境のクリーチャーを見回せばほぼ3,4ターン目までは島渡りなしでも無償で殴り続けれます

場合によってはこれがキルターンを1ターン早めれるのです

 

また、過去の記事では呪い捕らえとの競合で記載しましたが、それが大きな間違いでした

この2体を両採用する場合には前半のプレッシャー、キルターンの加速、マナ(バイアル)の有効活用に繋がります

バイアルを1ターン目にキャスト、2ターン目に1マナクリーチャーをバイアルから出せる確率は1マナ4枚採用のデッキで44%

これが8枚採用だと71%まで上昇します

これにより、高確率で2ターン目に2体展開ができ、バイアルの活用度向上、キルターンの加速、プレッシャーの増加が見込めます

 

継続戦闘力の向上

生術師を採用することで、マナ(バイアル)フラを大きく軽減できます

銀エラの能力の観点から、マーフォークは土地5枚が上限で、それ以降は不要牌寄りだと私は考えています

そんなマーフォークで6枚目以降の土地(バイアル)を有効牌に変えうることで、継続戦闘力の向上に貢献します

また、特に土地5枚で手札に不要牌がある状況で生術師をドローできた場合、

生術師キャスト→順応→2マナクリーチャーをドロー&展開

と、かなり場を持ち直すことができます

 

目的遂行の安定性向上

マーフォークはどのカードをどのタイミングで引いても完全に腐ることがほぼない、丸さが特徴のデッキです

しかし、引くタイミングで大きく役立ち度合いが変わるため、できればその状況に適切なカードをプレイしたいのも事実です

生術師はそういったタイミングの違うカードを適切なカードに変えてくれ、バイアルがあればそれを全てインスタントタイミングで行うことができます

 

2.環境との噛み合い

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過去はメインに使用されている4マナ全体除去やクリコマ、メインからコラコマが横行してました

しかし現在は高速環境に推移したため、低マナ除去が増加、全体除去は3マナ中心および奇跡呪文になったり、コラコマがサイドに変更されてきています

現在の環境使用率上位のデッキでソーサリー、インスタントに1マナ多く要求することで有利に働くデッキはほぼバーンのみです(それだけでも十分ですが

呪い捕らえの有用性が低下する中で、マーフォークも環境の高速化に対応するために生術師はマナ域、サイズ共にフィットするカードだと考えています

 

3.対戦相手の目線からの評価

 

前述の通り多くの対戦相手から生術師が入ることに驚きをいただきます

理由としては他の1マナ選択肢(主に呪い捕らえ)と比べて相手に干渉せず、かつ除去対象となるサイズや能力ではないからだと思います

相手の目線から見て評価の低いカードを採用するに値するのか?

 

同じような見え方のカードで言うと血清の幻視があります

幻視は1ターン目に相手に使われても、なんでもないと感じるカードですが、何故多くのコントロールに採用されているのか

それは対戦相手からは見えない脅威だからです4,5ターン目のコントロールのハンドを確認して、自分のデッキに対する回答がほとんどある完璧な状況…その場で投了したくなります

ではそのハンドを作っているのは何か?もちろん運もありますが、大きく寄与したのが1ターン目の「なんでもない血清の幻視」です

生術師も同じでマーフォークにおける4,5ターン目の安定、ライフを削っていたことによるフィニッシュに繋げれる状況を作るのが生術師の仕事なのです

 

おまけ.プチテクニック

これまで(ほぼ)窒息対策でしかなかった朧宮が後半ルーティングのタネにできるようになりました

剥奪で土地をハンドに戻した際もルーティングのタネになります

死せる生対応でロードや波使いなど有用なクリーチャーを墓地に落とせます

 

 

「順応しなくてはならない」と考えると弱いが、「順応できる」と見ると非常に有用な水底の生術師…

これからのマーフォークを引っ張る偉大な1枚だと考えています

伝説のマーフォーク考察 その④〜奪い取り屋、サーダ・アデール〜

「手遅れだ、あれはもう動いている。」

ーテゼレット

 

〜金属の叱責〜

 

 

そんな動くとヤバい機械を取り除いてくれる…

今回はマーフォークのビックリドッキリメカ枠、「奪い取り屋、サーダ・アデール」(以下アデール)についてご紹介したいと思います

昨年のPPTQシーズンでは私のサイドボードで活躍してくれていた1枚です

 

まず能力についてですが、いつも通りカード画像でご確認ください

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3マナ2/2,島渡り

攻撃が通れば文字通り、相手のアーティファクトをいただいてくる能力です

一見すると相手の構築の影響を受ける、汎用性の低い能力に見えます

…が、そうでもないのがコイツの特徴です

そんなアデールについて採用枠と3つの有用性についてご紹介したいと思います

 

 

●採用枠

アデールは相手のデッキにアーティファクトがない場合、相手のライブラリー内容確認カードになってしまいます(それでも大きな情報アドバンテージが得られますが)

なので当然ながらメインボードではなく、サイドボードでの採用となります

また、伝説のクリーチャーなため1枚推奨です

 

 

●投入タイミング、その丸さ

サイドボードでも相手がアーティファクトを採用してないと、サイドインできないのではないか?

入れるのは親和、唸り、ランタン等アーティファクト中心のデッキだけでないか?

 

…そんなアデールの価値を変えるのが「相手の」サイドボードです

アーティファクトというのは非常に丸いカードのため、数多くのデッキのサイドボードに数多く採用されています

そんな丸い相手のサイドボードが部族(マーフォーク)対策の一端も担っているんですね

少し想像するだけで真髄の針、仕組まれた爆薬、罠の橋…等、環境のデッキほとんどがアーティファクトを採用しています

そういった相手のサイドを予想すると、サイド1戦目にとりあえず投入しておいてもほぼ外しません

(環境のデッキに対するサイド理解があればさらに100発100中です)

 

もちろん対策カードを追放するだけでも十分ですが、さらにキャストすることも可能なので針や爆薬をこちらの優位なように役立たせることも可能です

 

 

●情報アドバンテージ

上記の通り、相手のライブラリーを確認することが可能なため、大きな情報アドバンテージを得ることが可能です

ライブラリーを確認する際に、(アーティファクトを見つける以外に)一番大切なことは何か

相手の手札を予想することです

 

対戦の中で公開領域は「場」、「墓地」、「追放領域」であるのに対して、未公開領域は「手札」、「ライブラリー」です

このうちライブラリーが公開領域になれば、

相手のデッキ構成-公開領域=未公開領域=手札

となります(当たり前ですが

 

例としてモダンの青白コンを挙げたいと思います

相手の手札が1枚の状況で、流刑への道が相手の墓地に1枚、アデールでライブラリーを確認したところ2枚

ほとんどの青白コンは流刑への道を4枚採用

じゃあ相手の手札1枚=流刑への道、と想定ができます

 

あとは余談にはなりますが、相手のデッキはこんなカードを採用しているのか、サイドからこれを投入してくるのかという勉強にもなります

 

●マーフォーク!

過去記事から述べておりますが、マーフォークデッキにおいてマーフォークであることはとても重要です

デッキの戦略を極力歪めず、相手の対策を潰すことが可能です

オマケでセルフ島渡りまで持ってます 偉い

 

 

普段はなかなか見かけないですが、上記の通り様々なメリットがあり、使っていて非常に面白いカードです

皆さまのサイドボードに1枚、奪い取り屋、サーダ・アデールをいかがでしょうか?